秋吉台室内楽セミナーとコンクールについて 藤原真理 2012年5月12日(土) 18:26 |
例年、ゴールデンウィークに秋吉台国際芸術村で行われている室内楽セミナーですが、今年からコンクールも加わりました。 4月27日から3日間でヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの混合の形野コンクール。 そのあと室内楽のセミナーとチェロの個人レッスン野両方がありました。 セミナー後の3日間で、クラリネットのコンクールというスケジュールでした。
コンクールでは参加者のみなさんがた全員が一生懸命に演奏されるので聞き漏らすまいと審査員は耳を傾けます。 コンクール全部を通しての感想ですが、どの応募者のかたも指はよく回り、お一人お一人の差はあるとはいえ音楽の流れも一応あるようです。 しかしながら西洋音楽の基本を踏まえて楽譜を読み込んで、自分の解釈を音に託している方は限られていたと思いました。そして、自分のパート譜に書いてある音を和音の中で捉えて音程を研ぎ澄ませて、音色にまで持っていこうとしている方は非常に少なかった。演奏することに夢中で余裕がないのか?そういう作業に大まかなのか?もっと言わせていただくと無関心なのか?どうなのか分かりませんが、残念でなりません。
日本音楽ではなくて西洋で生まれた西洋音楽作品を演奏するわけですから、注意してもしすぎることはないのではないでしょうか?
どの分野でもいえることと思いますが、すべての要素を十分に持ち合わせている人はごく限られます。自分の長所は伸ばして、短所は補っていく姿勢は音楽とかかわっていく限り、生涯要求されます。 将来に豊かな時間を十分に持っておられる皆さん方は、「若さ」の特権も生かして、どうぞ自分の思うところにチャレンジしてくださることを祈っております。
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